戻る
   2009年 2月 9日  19号  一石二釣  (高知県)
芭蕉も驚く!
磯の一句
 いざ行かん 春南方の 男女島 ※季語なしの川柳かもしれません
執筆・詠み人:原 昌史氏

 男女群島の悲劇!           男女群島の巻  釣行記・コラム
 一石二釣は、もともと高知市市内にある某釣具店の仲の良いお客さんと一部の従業員が中心となって5年前に発足したクラブである。
 現在、クラブ員は21名で、20代から60代までの幅広い年齢層で構成され、石鯛をメインターゲットに上物2回、底物4回、計年6回の大会を2名1組のクラブ員が持ち回りで行っている。事務局(クラブ員の溜まり場)らしきものは、店長も副店長も当クラブ員である大川筋の「釣道楽」にあり、日々釣り談義---つい最近はヒゲのある10本足の底物の話ばかりで....?(笑)---に花を咲かせているのである。
 さてさて、今回は釣行コラムということで当クラブの釣行記をと考えてはみたものの、悲しいことに事にこの場で皆々様にご紹介できる輝かしい釣果が思い当たらない(涙)、みんながんばってヨ!...?。仕方なく、私の数ある武勇伝?の中から選りすぐりのお話を一つ紹介させていただくことにした。今から7年位前、毎年恒例の年末年始を利用して男女群島へ遠征した時のお話。

 いつものようにアジカ磯釣りセンターからメンバー8名で渡船に乗り込み、暮れの押し詰まった12月30日21時ごろ男女群島に到着した時から話は始まる。
 船長の「原さんのグループ準備ヨカですか?。」の合図で全員渡礁準備をして船首へ、お決まりの北西風が吹き荒れる中、風裏の磯へ2名1組で順次磯上がり。最後に残った私と男女群島の夜釣りの尾長には目もくれず大酒飲んでいつも爆睡するI氏とのペアは、女島中山のタンポに渡礁し、その夜は数匹のグレを釣り上げ静かなスタートを切ったのだった。
 次の日午前中に瀬替わりして昼釣りを済ませた後、夕方夜釣りの磯へと移動していったのだが、この磯から我々二人の悲劇は始まったのだ。
 私が先に釣り始めていると、後方でI氏が雲古を始めた。まあ丸二日も磯の上に居ると必ず誰でもすることなので別に気にもせず釣りを続けていると、突然、防寒着のフード越しにティッシュが飛んで来て私の右のホッペタに貼り付いた。ハッと思ってティッシュを掴むとそこには...!。
 ウ・ウ・雲古がタップリとついていた! シ・シ・しかも生暖かい...。
 「ウワオ〜ッ。」と叫びながら竿を落としたことなど忘れ、すぐに海水で顔を洗い、後ろを振り向いて「おんしゃの雲古が顔に付いたろが〜(怒)。」と年上のI氏に一喝した。するとI氏は、「ついたあ。よかったネェ!これでウンがついて釣れらあネ!」と一言...。呆れて怒るのを止めて我に返り、右のホッペタを気にしながら釣りを再開すると、5〜6匹のグレがパタパタッと立て続けに釣れたのだった。I氏の方を見ると釣果は...プッ(笑)。その時、「ウンはやっぱりさっきの雲古で確実に俺の方に向いてきたナッ。」と思うのであった。
 そうこうしているうちに自分も雲古がしたくなったので、後方20m位の隣りの磯に来た見ず知らずの釣人に深々と頭を下げて挨拶し、今から用を足しますゾとゼスチャー交じりで告げてから、中腰になってそこそこのモノを静かな水音とともに海中深く?沈めたのであった。
 「ハッ、...ヤレヤレ。」と後始末に掛かろうとしたその時、突然何処からともなく波が現れ、お尻を洗う天然のウォシュレット状態になってから(チョット、切れ痔に沁みる)、何処ともなく去って行った。波の去った後、ふと気付くと、私の右足の磯ブーツの甲の上には自分の雲古が美しく、しかも芸術的に乗っかっていた!。かくして、波は芸術家であり、我が分身を連れ戻してくれたのであった。
 一日に二度の雲古づけにあったお蔭かどうか定かではないが、その後もプチ爆釣したので、早々に夕食を済ませ、二人で一杯やって寝袋で寝ていると、次なる悲劇が二人に襲い掛かってきた。
 何か腰の下あたりがフワフワするナ?と思って目を覚ますとすぐ下まで海水が...、ヒェ〜!と思って、グッスリ右側で眠り込んでいるこの磯の鬼門であるI氏を揺り起こし、あわてて荷物を確認すると、釣った魚を入れたI氏のドンゴロスがありまへん。(折角釣った魚なのに、でも彼のにはあんまり入ってなかったけど...(笑)
 ガックリしたI氏を横目に、「僕にはウンがついたけど彼には...?」と内心呟きながら朝9時の納竿まで釣って、全日程を終了。全員無事渡船に乗り込み平戸への帰路に着いた。帰りの船中、雲古の話で盛り上がったのはいうまでもない。
 男女群島の遠征では、磯の上で竜巻に追掛けられたり、カラスに食料やエサのオキアミを盗まれたり、渡船にカミナリが落ちたり、シケで他船に撤収してもらったりと、このほかのエピソードにも枚挙にいとまがない。

 これからも体力の続く限り、楽しい方々と続けて行こうと思う。悲劇はいつしか幸運に変わることがあることを付け加えて、本稿を終了する。....?
 釣道楽のお店は こちら